■今年の取り組み
■昨年までの取り組み
2008年7月17日今年のブラッシング委員(5年生)
この子たちは岩滑小学校の今年のブラッシング委員です。
ブラッシング委員?・・・。この子供たちはこれから夏休みにかけて村井歯科医院で「100%磨き」に挑戦するのです。
指導するのは歯科衛生士と臨床研修医です。ブラッシング指導の1回目から口腔内の状態を記録に残しながら子供と一緒になって試行錯誤で指導を進めていくのです。
そして、最後に子供たちをケースプレゼンテ―ションできるところまで高めていきます。
その結果を子供たち自身が「親子ブラッシング」や「ブラッシング教室」などで母親やクラスメート、先生たちの前で発表するのです。また1年生の給食後のブラッシング指導などもしてくれるのです。
この取組みを始めてから(もう10年位になる)、100%磨きに成功した子供が2人いるのです。歯科衛生士学校での訓練の一つに同じような取組みがあるようですがプロを目指している学生でもなかなか達成が難かしいようなので、小学生ですからたいしたものです。 この明るい、前向きな姿勢はきっと患者さんの元気になるはず、今年の様子を伝えていきたいと思っています。

2007年3月3日ポジティブ キャンペーン
学校歯科医になってからもう30年はなるでしょう。予防の重要性はそれなりに気が付いてたので、自分で言うのも変ですが、わりと熱心に取り組んでいたのです。
しかし、最初の20年間は「脅し」の保健指導に終始していたのです、いわゆるネガティブキャンペーン。
ある時、子供たちに100%磨きに挑戦させてその結果をクラスの仲間に見せてやるのはどうだろうと思い付いたのです。
左の写真は日付けを見たら1998年となっていました、子供たちの表情が明るいでしょう、この辺りからポジティブキャンペーンへ、明るく生きていこうと変わり始めた時なのです。

2007年3月30日プラークコントロールスコアー
オレリーのプラークコントロールスコアー(PCS)とは1本の歯を4つの面に分けて歯に付いた汚れ(歯垢・プラーク)を調べ、口腔内の汚れ具合をチェックする方法です。主に歯周疾患に対して用いられるため歯のかみ合わせの部分はチェックしないのです。
歯周疾患を治療するためには一般的にスコアーを20%以下にしなければならないといわれています。
左はこの時100%磨きにに挑戦した小学校6年生の女の子のものです。
上のスコアーはこの子が初めて村井歯科医院に来てブラッシング指導を受ける前のプラークコントロールスコアーです。

汚れていた面数/全部の歯の数×4=PCS

で計算すると53.1%に汚れが残っており、半分以上磨き残してしまっています。 しかし、6回目の指導前には何と2%の磨き残ししかなかったのです。

2007年3月30日子供たち
この時100%磨きに挑戦した8人のプラークコントロールスコアーです。2%台になった人が3人もおり、5人が一桁台でした。苦戦していた3人も20%台になっており、たいしたもんです、小学校6年の子供ですよ!。
下の左のグラフはわたし達の治療室を訪れた患者さんの初診のプラークコントロールスコアーです(少し古いデータです)。
  PSC(0〜20%):きれいに磨けている人=約2割
  PSC(21〜40%):まあまあ磨けている人=約2.5割
  PSC(PSC(41〜60%):あまり磨けていない=2.5割
  PSC(61%〜):磨けていない人=約3割
歯を悪くして来る患者さんだから歯を上手く磨けなくてもしょうがない・・・・再発予防や重症化予防のためそんなこと言ってられなかったのです。
この頃と比べると最近の患者さんの口の中がほんときれいになってきた。昔とは隔世の感があります。
開業した当時「あそこの歯医者に行くと、歯磨きの練習ばかり、嫌だから行くのをやめた」等と患者さんに陰口たたかれていたのですから。

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