- IモードFOV
日立のCBThroneはIモード(10cm×10cm)とDモード(5cm×5cm)の2種類の撮影モードを持っています。
口腔内全体を見たい時にはIモード、局所だけを見たい時はDモードと使い分けることになります。
これら2枚の画像はIモード(10cm×10cm)で撮影したもので.見たい領域を調節しているので違った画像に見えますが、同じ患者さんのものです。
上顎の8番、下顎8番の根尖部まで視野に入っていることが分かります。また上顎洞も前後的には全領域が、上下的にはほぼ下半分が撮影領域に入いってきます。
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- DモードFOV
こちらの画像はDモード(5cm×5cm)で撮影したものです。約3歯〜4歯が限界です。これから被爆線量を詳しく見ていきますが、これでIモードの約半分の被爆線量だといわれています。
このモードで口腔内全体を撮影すると5〜6回撮影しなければならないことになります。結果的に約3倍近くの被爆線量になってしまうことになります。
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- 自然放射線と人工放射線
この図は、全国歯科大学歯学部附属病院診療放射線技師連絡協議会HPから参照したものです。左側に自然放射線量、右側に人工放射線量が記されています。東京−ニューヨークを飛行機で往復すると0.19mSv(ミリシーベルト)の自然放射線をあびることになり、それが1回分の歯科CT撮影と同等の放射線量であると比較されています。
主に2つの線量の定義があるようで、mSv(ミリシーベルト)とmGy(ミリグレイ)で最近ではmGyで表現されることが多くなっているそうです。しかし私が調べた資料はほとんど、mSvでした。これからの被爆線量比較はmSvdで見ていくことにします。
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- 被爆線量(実効線量)比較
それほど、真剣に資料を調べた訳ではありませんが、入手した3者のデータを比較してみました。しかしデータのばらつきの多いのに驚かされます、いったいどれを信用したらいいのでしょう・・・・。
mSv(ミニシーベルト)のデータは測定がややこしく簡単にはいかないという話を聞いていましたが、それにしても一桁違うデータはいくらなんでもひどすぎる気がします。
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- CT装置の被爆量(実効線量)
私たちの治療室ではほとんど、X線管電圧100Kv、X線官電流10mAで撮影しています。日立からいただいたデータではIモード(10cm)撮影したときは0.22mSv.そしてDモード(5Cm)で撮影したときは0.1mSvtということになっています。
2008年1月に聞いた金田 隆先生の講演の中でのデータもかなり近似したデータ(下)が出ていました。
私たちの使用しているCT装置での被爆線量はおおよそこのぐらいだと今は理解しています。
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- CTと従来の画像診断との被爆線量比較
今までのデータを比較してみると。
Iモードで撮影したCT装置での被爆線量(実効線量)はデンタルX線全額撮影のおよそ2回分、パノラマ撮影のおよそ6〜10回分に相当すると考えられます。
また、DモードではデンタルX線全額撮影のおよそ1回分、パノラマ撮影のおよそ3〜5回分に相当するようです。
しかし、どうもすっきりしないので。
現在使用しているプランメカのデンタル、セファロ、パノラマ、日立のCTの実効線量を実際に測定して比較検討する予定です。
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